大手食品グループで健康食品の通販を手がける企業様に、GA4分析にもとづくECサイトのUI/UX改善と計測設定の見直しを実施。スマホ導線とカート画面を中心に改修し、カート到達後の購入完了率は約4割から約5割に向上しました。
プロジェクト概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| クライアント | 健康食品の通販事業者様(大手食品グループ) |
| 提供スコープ | EC事業戦略コンサルティング/ECサイト構築/プロジェクトマネジメント |
| 使用技術・ツール | パッケージ型ECシステム/GA4/タグ管理ツール |
こんな方に読んでほしい事例です。
- 広告で集客できているのに、ECサイトの購入率が伸び悩んでいる
- カートまで進んだお客様が、購入完了の手前で離脱している
- スマホでの導線や、会員特典の見せ方に自信がない
- GA4を入れているが、数字が正しく取れているのか分からない
広告費を増やしても売上が思うように伸びず、「サイトのどこで取りこぼしているのか」が見えない。こうした悩みを抱えるEC担当者の方は少なくありません。本記事では、まさに同じ状況からスタートし、データにもとづくECサイトのUI/UX改善で購入導線を立て直した事例をご紹介します。
導入前の課題:集客はできているのに、ECサイトの中で取りこぼしていた

クライアント様は、大手食品グループで健康食品の通販を担う企業様です。サプリメントを中心に複数カテゴリの商品を展開し、新規のお客様は主に広告とLP(ランディングページ)から獲得していました。一方で、ECサイトの運用、システムの保守、広告運用はそれぞれ別のパートナーが担当しており、サイト全体を横断して「どこを直すべきか」を判断する役割が不在の状態でした。
課題1:カートに入れても、購入完了まで進むのは約4割
LPから直接カートに遷移する設計のため、カートに到達するお客様は多くいました。しかし、そこから購入完了まで進むのは約4割にとどまっていました。カート画面では「注文手続きに進む」と「買い物を続ける」が同じような強さで並び、次に何をすればよいかが伝わりにくい状態でした。
課題2:スマホで会員特典や商品の違いが伝わらない
閲覧の中心はスマートフォンでしたが、スマホのメニューには会員特典ページへの導線がありませんでした(PCにはバナーあり)。メニューの先頭は掲載商品の少ないページで、トップページのカテゴリボタンにも説明がなく、初めて訪れたお客様が商品を探しにくい構造になっていました。
課題3:GA4の数字で施策の良し悪しを判断できない
GA4には購入完了を示すイベントが複数重複して設定され、売上(合計収益)も取得できていませんでした。広告の管理画面ごとに成果の定義が異なるため、どの施策が効いているのかを社内で説明できない状況が続いていました。
広告費をかけても売上が伸び悩む中、「サイト側の改善余地を、データで確かめたい」と考えたことが転機でした。分析から改修の実装、他のパートナーとの調整までを一貫して任せられる点を評価いただき、オタツーにご相談いただきました。
導入プロセス:GA4分析で優先順位を決め、共通UIから段階的に改善

STEP1|GA4データ分析で「どこで離脱しているか」を特定
最初に、GA4のデータから購入までの流れをLP→カート→ログイン→会員登録→購入完了の段階に分け、どこでお客様が離脱しているかを洗い出しました。分析の結果、課題が大きかったのはカート以降の導線と、スマホのナビゲーションでした。
改善の順番は「改修範囲が小さく、サイト全体に効く共通UIから」と決めました。商品ページの作り込みより先に、すべてのお客様が通るメニューやカート画面を直すほうが、少ない工数で効果を確かめやすいためです。16年以上・4,000件の支援実績をもとに、優先順位を明確にしたうえで改修計画を組み立てました。
STEP2|スマホ導線とカート画面のUI/UX改善
改修は2回に分けて段階的に実装しました。
- スマホメニューの見直し:先頭のボタンを人気ランキングに変更し、会員特典ページへのボタンを追加
- トップページの改善:バナーに左右の矢印とスワイプ操作を追加し、カテゴリボタンに説明テキストを追加
- カート画面の導線整理:「買い物を続ける」を下部に移し、「注文手続きに進む」を優先して表示
いずれも「お客様が次に何をすればよいか迷わない」ことを判断基準にしています。実装後は2週間後・1ヶ月後・3ヶ月後に数値を確認し、効果が定着したかを継続して検証しました。
STEP3|GA4のEC計測設定を見直し、効果検証できる基盤へ
並行して、GA4のEC計測設定を見直しました。重複していた購入完了イベントを1つにまとめ、カート表示から支払い情報の入力までの行動を計測できるようにしています。あわせて、ログイン会員とゲストを区別して分析できる設定も追加しました。使われていないタグは一時停止して影響がないことを確かめてから削除し、過去データへの影響を避けています。
KPI設計では、サイト全体のCVRは広告の出稿量で大きく上下するため、施策ごとのページ遷移率で効果を評価する方針をクライアント様と合意しました。システム会社や広告パートナーとの調整もオタツーが窓口となり、月次の定例で数値を共有しながら次の施策を一緒に決めていきました。
導入成果:カート以降の離脱が減り、数字で改善を語れるサイトへ

- カート到達後の購入完了率が、施策前の約4割から約5割に向上(改修から約3ヶ月後の定着期で比較)
- スマホの会員特典ページへの遷移率が、改修前の約1.5倍に
- トップページから商品一覧ページへの遷移率も改善傾向
- GA4で、購入までの段階別の離脱や、ログイン会員とゲストの購入傾向を比較できる計測基盤を整備
成果の背景には、すべてのお客様が通る共通UIから手を付けたことがあります。メニューやカート画面の迷いを減らしたことで、購入完了率と回遊の両方に改善が見られました。一方で、サイト全体のCVRは広告の出稿量の影響が大きいため、施策ごとの遷移率で切り分けて評価しています。この評価方法を最初に合意していたことで、成果を社内に説明しやすくなりました。
クライアント様の社内でも、「感覚ではなく数字で、次に何を直すかを話せるようになった」という変化が生まれています。現在は、ECの売上向上を軸に、ブランドサイトでの情報発信や会員基盤づくりへと支援の範囲を広げています。
お客様の声
「どこから手を付ければよいか分からない状態から、データで優先順位を示していただきました。複数の会社が関わる中でも窓口になって調整してくださるので、安心して改善を進められています。施策の効果を数字で確認できるようになったことも大きいです。」
(健康食品の通販事業者様 EC担当者)
オタツー担当者からのコメント
ご相談いただいた当初は、広告で集客はできているものの、サイトの中でお客様を取りこぼしている状態でした。大がかりなリニューアルではなく、共通のUIを小さく直して数字で確かめる進め方をご提案し、クライアント様と一つずつ検証できたことが成果につながったと感じています。
また、GA4の計測を整えないと改善の効果すら判断できないことを、改めて実感したプロジェクトでした。購入率の伸び悩みやGA4の設定にお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。これからも、事業の成長に伴走していきたいと思います。
この事例に関連する提供サービス
ECサイトの売上改善は、データで課題を特定する戦略設計、実際にサイトを直す改修、複数のパートナーをまとめる進行管理がそろってはじめて前に進みます。「広告費をかけているのに購入率が上がらない」「GA4の数字を活かせていない」という段階から、オタツーが一貫してご支援します。
⇒ ECサイト構築
ECサイトの購入率の伸び悩みや、GA4の活用にお悩みですか?