Shopify構築代行で自社ECを新規開設。全国の実店舗と「店舗受取」でつないだ車両カスタム事業者様の事例

Shopify構築代行で自社ECを新規開設。全国の実店舗と「店舗受取」でつないだ車両カスタム事業者様の事例

全国に実店舗を展開しながら、自社ECを持たず注文の受け皿が電話と来店に限られていた車両カスタム事業者様。Shopify構築代行として要件定義からデザイン・実装・商品一括登録・公開までを一気通貫で担当し、全国の店舗で受け取り・取り付けまでつながる購入導線を約3ヶ月で立ち上げました。

プロジェクト概要

項目内容
クライアント全国に実店舗を展開する車両カスタム事業者様(オリジナルパーツ・用品を企画販売)
提供スコープECサイト構築 / プロジェクトマネジメント
使用技術・ツールShopify(テーマカスタマイズ)/店舗受取・配送指定アプリ/会員情報拡張アプリ/外部問い合わせフォーム/商品一括登録ツール/GA4

こんな方に読んでほしい記事です

  • 実店舗はあるのに自社ECがなく、注文の受け皿が電話・来店に依存している
  • Shopifyの構築代行を探しているが、店舗受取や店舗での取り付けまで設計できる会社が見つからない
  • 商品情報が旧システムに分散していて、EC立ち上げ時の商品登録に不安がある
  • 社内にEC専任がおらず、要件定義から公開までのプロジェクト管理ごと任せたい

こうしたお悩みは、実店舗を主戦場としてきた事業者様ほど起こりがちです。今回ご紹介する事業者様も、同じ状況からのスタートでした。

導入前の課題:店舗が強いからこそ、オンラインの受け皿がなかった

背景:全国の実店舗で「相談して、その場で付けて帰る」体験を確立していた

ご支援先のクライアント様は、特定車種のカスタムを得意とし、全国数十拠点の実店舗で車両販売から取り付けまでを手がけています。自社企画のカスタムパーツや用品も数多く展開しており、店舗では見て、相談して、その場で装着して帰れる体験が確立されていました。一方で、その強さがそのままオンラインの弱さにもなっていました。

課題① オンラインで買える受け皿がなく、電話と来店に対応が集中していた

遠方のお客様や、来店前に商品だけ押さえておきたいお客様からの問い合わせは日常的に発生していました。しかし自社ECがないため、対応はすべて電話と来店。需要が売上につながらないだけでなく、店舗スタッフの一次対応の負荷にもなっていました。

課題② 商品情報が旧システムに分散し、そのままではECに載せられない

過去に使っていた仕組みに商品マスタは残っていたものの、項目の欠落や表記の不統一があり、EC用のデータとしては不完全でした。「まず何を、どの項目で揃えればいいのか」が定義されていないことが、着手を止める要因になっていました。

課題③ 拠点ごとの在庫と「取り付けできるか」をオンラインで表現できない

カスタムパーツは、買って終わりではなく取り付けまでが購入体験です。拠点ごとに扱う商品や対応可否は異なるため、全国一律で配送するだけのECを作っても、実店舗の強みを消してしまいます。ここをどう設計するかが、プロジェクト最大の論点でした。

社内にEC構築の経験者がいない中で、要件定義から公開までを推進できるパートナーが必要でした。ECに特化した支援実績と、実店舗を持つ事業者ならではの要件を汲み取れる点を評価いただき、オタツーがShopify構築代行のパートナーとして参画しています。

導入プロセス:要件定義を厚くし、店舗受取から逆算してECを設計

STEP1|EC構築の要件定義と、意思決定を止めないプロジェクトマネジメント

最初の約1ヶ月半は、実装ではなく要件定義に充てました。ページ一覧、画面構成(ワイヤーフレーム)、決済要件、機能要件、商品登録項目——決めるべき論点をすべてシート化し、「クライアント様に判断いただくこと」と「こちらで設計すること」を分離。決済であれば実装可能な選択肢を一覧で示し、○を付けるだけで意思決定できる形にしました。

あわせて全工程をWBSに落とし、担当・期日・状況を毎週更新しています。オタツーはEC支援16年・3,000社の実績をもとに、「どこで詰まるか」が読める進行管理を強みとしており、初めてECを立ち上げる事業者様でも判断に迷わない状態を保ちました。

この段階で、公開後に何を見て改善するかも決めています。GA4での計測を前提に、購入導線のどこで離脱しているかを追えるようKPIの見方を先に揃えておくことで、公開後の改善を感覚ではなく数字から始められる状態にしました。

STEP2|Shopifyでのサイト構築とデザイン調整

プラットフォームはShopifyを採用しました。決め手は、店舗受取や会員情報の拡張といった要件をアプリで実現でき、公開後にクライアント様自身で運用しやすいことです。デザインはテーマをベースに、ブランドカラーやブロック追加、CSS調整で作り込む方針を採用。フルスクラッチにせずテーマの構造を活かし、必要な差分だけを実装することで、コストと公開までの時間を抑えました。

トップページ、商品一覧・詳細、カート、お買い物ガイド、各種ポリシーページまでを順に制作し、そのつど確認・修正を挟みながらFIXさせています。

STEP3|Shopifyでの店舗受取・エリア別送料の実装

このプロジェクトの肝が、店舗受取の設計です。全国数十拠点をロケーションとして登録し、拠点ごとに取り扱い商品と受け取り可否を紐づけました。お客様は購入時に「配送」か「店舗受取」かを選べ、店舗受取なら送料はかからず、そのまま店舗での取り付け相談につながります。

配送側も一律にせず、エリア別の送料設定と一定金額以上の送料無料条件を組み合わせました。決済はクレジットカード・QRコード決済・コンビニ前払い・代金引換・銀行振込の主要5種類に対応。決済代行の審査に1ヶ月程度かかることを早い段階でスケジュールに織り込み、公開日から逆算して申請を進めています。

STEP4|商品の一括登録と、公開までのテスト

商品登録では、登録項目を定義した雛形シート(CSV)を用意し、クライアント様に実データをご入力いただく形にしました。画像もファイル名の命名規則を先に決めてご提供いただくことで、数百点規模の商品を一括登録できる状態を整えています。カテゴリは「車種から探す」「パーツ種別から探す」の絞り込みに対応させました。

公開前にはテスト項目シートで購入・決済・受取の各パターンを検証。受注からピッキング、出荷、在庫反映までの業務フローもクライアント様と合わせたうえで、要件定義の開始から約3ヶ月で本番公開に至りました。公開後は保守として継続的に伴走しています。

導入成果:オンラインと店舗が、ひとつの購入導線でつながった

  • 自社ECを新規開設し、電話・来店以外の受注チャネルを確保
  • 全国数十拠点で店舗受取に対応。オンラインで購入し、店舗で受け取って取り付けまで完結できる導線を実現
  • 数百点規模の商品を一括登録し、以降は社内でも商品追加・更新ができる運用体制を構築
  • 主要5種類の決済に対応し、幅広い支払い手段をカバー
  • 要件定義の開始から約3ヶ月で本番公開。公開後も保守で継続支援

成果の核は、ECを「店舗の代わり」ではなく「店舗への入口」として設計したことにあります。店舗受取を送料無料にしたことで、オンラインでの比較検討から実店舗での取り付けまでが一本の線になり、実店舗網という既存の強みがそのままEC上の強みに変わりました。遠方のお客様にはオンライン完結、近隣のお客様には店舗受取と、住んでいる場所に応じた買い方を選べる状態になっています。

ご担当者様の変化も印象的でした。当初は「何を決めればいいのか分からない」状態でしたが、論点が可視化されたことで議論が具体化し、公開前には受注後の業務フローまでご自身で組み立てられるようになっていました。

お客様の声

「ECは初めてで、最初は何から手をつければいいのか分からない状態でした。決めるべきことを一覧にして、判断しやすい形で持ってきてくださったので、社内の合意も取りやすかったです。店舗受取のように『うちならでは』の要件にも一緒に頭を悩ませていただき、単なる制作会社ではなくパートナーだと感じています」
(全国に実店舗を展開する車両カスタム事業者様 ご担当者)

オタツー担当者からのコメント

実店舗が強い事業者様のEC立ち上げは、「オンラインでどこまで完結させ、どこから店舗にお渡しするか」の線引きがすべてだと改めて感じました。今回は店舗受取と取り付けという明確な出口があったため、そこから逆算してカート・送料・在庫の設計を決められたことが、スムーズな立ち上げにつながりました。

要件定義に時間をかけると公開が遅れるように見えて、実際には手戻りが減り最短距離になります。「自社ECをどう始めればいいか分からない」とお悩みの事業者様は、ぜひ一度ご相談ください。公開はゴールではなくスタートですので、これからも伴走していきたいと考えています。

この事例に関連する提供サービス

実店舗を持つ事業者様のEC立ち上げでは、サイトを作る力だけでなく、決めるべき論点を整理して前に進める力が成果を左右します。本事例では、Shopifyでの構築と、要件定義から公開までのプロジェクトマネジメントをセットで提供しました。「自社ECを新規に立ち上げたい」「店舗受取まで含めて設計したい」という方は、以下をご覧ください。

ECサイト構築
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