1,000円より3,000円の商品が売れる?!客単価アップの秘策とは

1,000円より3,000円の商品が売れる?!客単価アップの秘策とは
                        

前回の記事で、客単価をアップする理由と方法についてお話しました。

客単価アップで売上向上!ネットショップで客単価を上げる方法

今回はその中で少しだけ触れた、松竹梅価格についてお話したいと思います。

松竹梅価格とは?

松竹梅価格とは?

あなたが友人や家族とお寿司屋さんにランチに行ったと想像してください。

以下のようなランチメニューがあった場合、あなたはどれを選びますか?

  • Aランチ 3,000円
  • Bランチ 5,000円
  • Cランチ 10,000円

状況や同行者によって選択は変わるかと思いますが、実際このような状況ではBランチを選ぶという実験の結果があります。

「松竹梅」なら思わず竹 消費者くすぐる販促の極意|日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXNASGF0702S_X00C13A3000000/

これは松竹梅の法則極端性回避の法則とも言われ、簡単に言えば値段の違う3つの商品を並べると真ん中の価格のものが売れる法則、というものです。

必ずしもすべてのケースがこれに当てはまる訳ではないのですが、そういう傾向にあるということを踏まえて、これを客単価アップに活かす方法を考えてみましょう。

松竹梅の法則をネットショップに活かす

松竹梅の法則をネットショップに活かす

ポイントは簡単に言えば、売りたい商品よりも高い商品をひとつ用意する、です。

たとえば、2,980円のセットと4,980円のセットを2パターンで販売した場合、恐らく2,980円のセットの方が売れるかと思います。

ですが、ここに7,980円のセットを追加し並べて販売した場合、「竹」価格である4,980円のセットの方が売れる、という理屈です。

セットの内容は2,980円⇒4,980円⇒7,980円と豪華になっていく訳ですが、たとえば初めて利用するネットショップでお試し商品などを買う場合に、ユーザーにとって価格というものは重要な判断基準になります。

もちろん、2,980円のセットを好むユーザーも、7,980円のセットを好むユーザーもいます。ですが、心理的に真ん中の4,980円のセットを選ぶユーザーが多い、というお話です。

なので、一番売りたいものをこの真ん中の竹の価格に設定をする、というのが松竹梅価格になります。

また、竹価格は選ばれやすいとはいいますが、選んでもらうための工夫も必要になります。

先の例を出すと梅のセットは送料別で、竹・松のセットは送料無料に設定すると、竹価格のセットが選ばれる確率はさらに高くなるでしょう。

情報商材系のものであればサービス期間や付属物を価格帯ごとに変える、アパレル系のものであれば付属物を変更する、などいくらでも工夫はできる部分かと思います。

まずは「売りたいもの」を竹価格として設定し、その下に梅、上に松、と3つの価格帯を設定するようにしましょう。

松竹梅価格の注意点

松竹梅価格の注意点

実際に松竹梅を基に商品価格を設定するにあたり注意点があります。

それは、価格の設定と選択肢です。

金額設定に気を付ける

松竹梅価格の竹価格のものが売れやすいのは実験結果からも分かるのですが、あまり高すぎる設定をするとせっかくの商品が逆に売れなくなってしまいます。

また、竹価格のものはもちろん、松価格、梅価格のものの内容がきちんとしていないと、お店への信頼の損失、クレームの増加にも繋がるので、商品価格の設定はもとより、内容についてもきちんと吟味する必要があります。

また松竹梅の法則と言われるものとは別に、価格が高すぎると、今度は最も安い価格設定のものが選ばれるという説もあるようです。

一番安い価格と真ん中の価格に開きがありすぎると、逆に最も安い価格のものが選ばれがちなので、これについても吟味が必要です。

例えば、
  • A 10,000円のセット
  • B 15,000円のセット
  • C 16,000円のセット

このような価格設定の商品があった場合、余程特別な贈り物などでない、また自分用に選ぶとしたらAの10,000円のセットを選ぶのではないでしょうか。

AとBの価格に5,000円の開きがあるので、セット内容にかなりきちんと明確な差別化がされていない限り、Aのセットが選ばれる傾向が強いかと思います。

また、10,000円もする商品の内容であれば、最も安い価格と言っても内容については満足ができるものになるかと思います。

それを逆手にとってAのセットを購入してもらうためにこのような価格設定をする、という方法もありますが、松竹梅の法則に添うのであれば、

  • A 10,000円のセット
  • B 12,000円のセット
  • C 15,000円のセット

というような設定にすれば、Bのセットを選びやすいという心理になります。

つまり必要なのは、これを選ぶのが一番お得と思わせるような設定が大事なのです。

選択肢を増やしすぎない

商品の選択肢が2つの場合、価格が安い物の方が選ばれやすいとされています。

そしてこれまでに述べた通り、3つの場合は(価格設定もありますが)真ん中のものが選ばれやすい傾向にあります。

それなら、価格帯の選択肢をたくさん増やした場合はどうなるでしょうか?

答えは、選ばれなくなるです。

欲しい商品を比較検討するとき、選択肢が多すぎると頭を使いたくなくなり、結果としてどの商品も選ばずに離脱してしまうという可能性があります。

選択肢を増やしたい!というのであれば、松竹梅価格の商品をいくつかのパターンで作ってみると良いかと思います。

全く違う内容のパターンであれば、「ひとつのパターンの中に複数の選択肢」ではなく「いくつかのパターンの中の3つの選択肢」なのでよいかと思います。

松竹梅価格をうまく使って客単価を上げよう!

松竹梅価格をうまく使って客単価を上げよう!

価格設定を変えただけで客単価が上がるはずが……と思われることがあるかもしれませんが、実はこれ、成功事例が意外と多くあるんです。

自社内で商品のセット内容や価格設定を変更できる店舗様には、ぜひこの松竹梅価格をうまく活用していただければと思います。

また、3段階の価格を設定するということがポイントですが、それぞれの商品の内容にも、店舗の評判を落とさないだけのクオリティを持たせることが必要になります。

まずは自店舗で一番売れている価格帯をチェックし、それに近しい価格のものを設定してみるところから始めてみるのも良いかと思います。

同じ商品でも、見せ方を変えることで売上が上がる可能性はあるので、ぜひ参考にしてみてください!

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