ネットショップの一番の課題と悩みは、売上のアップではないでしょうか。
アクセスを上げたい、メルマガの読者を増やしたい、顧客数を増やしたい……というひとつひとつの課題はありますが、その全ては結局のところ、売上アップのための施策です。
今回はそんな、さまざまな売上アップの施策の中のひとつ、客単価アップの方法についてお話ししたいと思います。
客単価ってなに?
これはご存じの店長様も多いかと思います。
客単価とは、お客様が1回の購入で支払う金額のことです。
客単価は、
売上÷購入者数
で算出することができます。
客単価を分析する
客単価をアップすることが売り上げに繋がる理由について、以下のような理由が挙げられます。
例えばAというネットショップがあったとします。
このお店は月間に1,000アクセス、転換率は10%です。
※転換率…webサイトや特定のページに訪れたユーザーが、最終的な目標を達成したかどうかの成果を表す指標。
いまさら聞けない? web広告用語のキホン
現在月150万の売上があるA店の月商を倍の300万にする場合、考えられる方法はふたつあります。
- 購入者数を増やす
- 客単価を上げる
それぞれの方法を見比べてみましょう。
購入者数を増やす場合です。
1か月で150万円の売上を増やすとなると、たとえば1,000円の商品でこれを達成するためには、単純計算で150人のお客様に購入していただかなければなりません。
転換率が10%なので、その10倍のユーザーが店舗にアクセスする必要もあります。
そして、客単価を上げる場合です。
商品単価を5,000円に上げた場合、30人のお客様に購入していただければ達成ができます。
客単価を10,000円に上げた場合は15人になります。
この場合、アクセスをあげるのもそこまで難しくない様に見えます。
客単価をアップするには?
それではネットショップで客単価を上げる方法をいくつかご紹介しましょう。
商品価格を見直す
現在販売されている商品の単価を見直す方法です。
既に顧客のついている商品の値上げは、上手なやり方をしなければ顧客離れにつながり、逆に売上を下げてしまう可能性も否めません。
実際に既存商品の価格の見直しをする場合は、商品に付加価値を与えて値上げに見合った品質のものであるという理由をユーザーに提示しましょう。
「これまで以上に原材料にこだわった」「国産品使用」「高品質」など、また梱包やパッケージの見直しなども新たな付加価値を演出する方法のひとつです。
クロスセル
クロスセルは、簡単に言えばついで買いです。最近ではすっかり一般的になったネットショップのレコメンドシステムがこれに当たります。
ユーザーが閲覧した、またはカートに入れた商品と関連するような商品を上手に提案することで同時購入に繋がっていきます。
例えば、鍋セットを買ったユーザーにポン酢を勧めたり、スマホケースを買ったユーザーにストラップや液晶保護シートを勧めたり……と、ジャンル問わずさまざまな提案をすることができます。
客単価アップの方法としてはかなり有効な施策のひとつでしょう。
アップセル
アップセルとは、ユーザーが購入しようとしている商品よりランクが上の商品を提案する施策です。
3,000円の商品Aを購入しようとしているお客様に、商品Aによりよい機能が加わった5,000円の商品Bをおすすめするのがアップセルです。
これは、より高価な商品を販売する際にも有効です。
「一生に一度の」「ずっと使える」などの商品は安いものを買うよりも高くて機能がよいものを、高額商品を買うのに失敗したくないという心理が働くので、高額な商品向けの施策ともいえます。
まとめ買い
クロスセルはついで買いですが、こちらは同じものを複数購入することで送料が無料になったり割引されたりするような販売の仕方になります。
1個500円の商品を、10個で4980円・送料無料とした方がお得感があり、保存に問題がないものなら単品よりも選ばれやすくなります。
また、初回お試しセットなど、お客様に買っていただきたい商品をまとめた送料無料のセットなども、最初にお店を利用するユーザーにはおススメしやすいまとめ買い商品です。
送料無料ラインの設定
これは実際に施策を行っている店舗様も多いかと思います。
5,000円以上で送料無料、3,000円以上で送料無料などの設定のことを、「送料無料閾値」と言います。
送料無料の商品と一緒に購入した場合は送料別の商品も無料になる、〇〇円以上の購入で送料が無料になる、という設定はクロスセル、まとめ買いに繋がるので、もっとも有効な施策のひとつです。
客単価アップで売上向上を!
今回ご紹介したほかにも、オリジナル商品を作る、松竹梅価格を設定する、優良顧客様向けの限定商品を用意するなどの方法があります。この中で松竹梅価格については、長くなるので別途記事でご紹介できればと思います。
勿論、客単価アップの施策だけに注力して新規顧客やアクセスアップをおざなりにしてしまってはいけません。
どちらもバランスよく取り入れて、月商アップを目指しましょう!