ECサイトでメルマガを配信する意味とは?
現在、楽天市場やYahoo!ショッピング、自社サイトなどをお持ちの方の中で、定期的にメールマガジンを配信されている店舗様は多いのではないでしょうか。
週に1~2回の定期メルマガや、新商品の発売時期、セール時期のお知らせなど、配信する内容は山ほどあるけど、日々忙しい店舗運営の中でメルマガにまで手が回らず、定型の内容を差し替えて配信するだけ……という方も多いのではないでしょうか。
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また、定期的に配信はしたいのだけれど、どんな内容を送って良いものか分からないという場合もあるでしょう。
SNSが発展し、気軽に情報が得られる時代になり、メルマガの需要は下がってきているのでは? と考える方もいると思います。
ですが、現在においてもメルマガはまだまだ有効なマーケティングツールであると言えます。
ただ、その在り方が昔とは違ってきているのもまた事実ではないでしょうか。
今回は、「いまさら?」という声も聞こえてきそうですが、基本に立ち返ってECサイトでのメルマガの役割や、どんなメルマガが効果的か? といったお話をしたいと思います。
目次
ECサイトにとってのメルマガとは
ECサイトのメルマガは、顧客とのコミュニケーションツール
長くECサイトのメルマガは、お店からのお知らせという側面が強かったのではないかと思います。
先に挙げた通りセールや新商品のお知らせといった、お客様にとって有益で、かつお店からどうしても伝えたい情報を発信できるツールがメルマガです。
ただ、こういった情報であればもっと簡単にSNSで取得することができます。
わざわざメルマガを受け取ってまで知りたい情報なのだろうかと考えると、「じゃあInstagramやTwitterでもよくない?」となってしまうかもしれません。
お店のお客様がメールマガジンに登録する理由としては
- 一度お店で買い物をした
- 今後のお店の情報が気になる
- キャンペーンなどでメルマガ登録が条件だった
という大きく分けて3つがメインになるのではないかと思います。
1と2の理由でメルマガ登録をしたお客様は、お店について何らかの興味があるいわゆる見込み客、もしくは潜在顧客のどちらかになるはずです。
もちろん、お店のファンになってお店とその商品が大好きなのでメルマガ登録されたお客様もいますので、少なくとも3の登録者以外はお店について何らかの興味を持っているユーザーとなります。
現在のECサイトのメルマガというものは、ただ情報を定期的に配信するだけのものではなく、お店の情報発信を行い、お店の顧客となるべき人・顧客との関係を構築していく自社発信のコミュニケーションツールと言えるのではないでしょうか。
メルマガ配信の目的を明確にする
メルマガの内容にはいくつかのタイプがあります。
ECサイトではよく販促を目的として使われていますが、それ以外のメルマガを配信する目的についても見ていきましょう。
お店の販売を促進する
ECサイトで最も多く目的とされるタイプが販売促進型のメルマガです。
先程から挙げている新商品のお知らせや、セール情報など、直接購買に繋がるような情報を配信して、商品の購入を促す内容がメインになります。
既にお店の商品に興味を持っているユーザー、セール価格に興味を持ったユーザーなど、商品情報に興味を持ったユーザーを商品ページへ訪問させ、最終的に購買へ導くことが目的です。
メルマガのタイトルも「●●%OFF」や「アイテム入荷」など、直接商品に対しての興味を引くようなものが良いでしょう。
まずはECサイトへ来てもらう
メルマガを通じてECサイトへアクセスしてもらうことを目的としたのがこのタイプです。
販売を促進するタイプと似ていますが、こちらは直接商品を買ってもらうことが目的ではなく、まずはECサイトへアクセスしてもらい、お店に興味を持ってもらうことが目的です。
いわゆるプッシュ型と呼ばれる、お店側から見込み客に直接アプローチする方法がこれにあたります。
例えば、キャンプ用品を取り扱うお店で夏のアウトドアグッズ特集といったページを作成し、このページへ誘導するメルマガを作成します。
特定の商品が欲しいと特に考えていないユーザーが、メルマガからこのページへアクセスすることにより、自分に合った・興味がある商品を見つけ出したり、今後こういった情報を得たいと考え定期的にメルマガをチェックするようになる、などの効果を狙います。
ユーザーの満足度を上げる
最後に紹介するのは、ユーザーに対して有益と言える情報を発信し、共有するタイプです。
これは直接購買に繋がるような情報ではありませんが、お店ならではの情報や取り扱っている商品ジャンルの情報やニュースを共有して、ユーザーの満足度を上げていく内容になります。
購買率を上げるタイプのメルマガではないので、なかなか手が回らない部分にはなるかと思いますが、例えば先程挙げたようなキャンプグッズを扱うお店であれば、スタッフが行ったキャンプ場情報や手ぶらで行けるグランピングの情報、キャンプ場でのハウトゥーなどを情報として提供することで、ユーザーがお店のメルマガを「有益な情報が得られるメルマガ」「面白いメルマガを配信するECサイト」と認識してくれるようになります。
結果として、販売促進タイプのメルマガやECサイトへ誘導するタイプのメルマガの開封率も上がる結果に繋がります。
ECサイトでメルマガを配信するメリットとは
これまで挙げたように、メルマガにはおおまかに分けて3つのタイプがあり、それぞれが最終的には購買に繋がる役割を持っています。
そしてECサイトがメルマガを配信することのメリットは
- コストを抑えたマーケティングができる
- ユーザーに直接訴求ができる
- 店舗のファンを増やしユーザーとの繋がりが作れる
以上の3つになります。
コストを抑えたマーケティングができる
メルマガはユーザーに直接郵送するダイレクトメールなどと違い、低コストで始めることができます。
楽天市場やYahoo!ショッピングのモールなどは無料もしくは比較的低いコストで配信できるサービスがついており、またASPカートサービスもメルマガ配信サービスがついているものも多いです。
また、配信サービスが付いていない場合もメルマガ配信については無料で利用できるメルマガ配信スタンドといったサービスもあるため、それらを利用すれば文章作成、HTMLメルマガでの画像作成といった工数のみで運用できるのが強みです。
ユーザーに直接訴求ができる
メルマガはユーザーに直接アプローチができる、数少ないマーケティング手法です。
実店舗で考えると看板を出したりチラシを置いたりするようなプル型に対し、メルマガは直接お客様の元へ商品を販売に行く訪問販売のようなプッシュ型となります。
これも実際のコストを考えると、メルマガは無料または低コストで行えるという点で優れたマーケティングツールと言えるのではないでしょうか。
店舗のファンを増やしユーザーとの繋がりが作れる
メルマガ配信サービスの多くにはセグメント(分類)という機能があります。
例えば、女性向けのワンピースを販売するのに、50代の男性に向けてメルマガを配信しても、なかなか購入に繋げるのは難しいのではないでしょうか。
もちろん、中には必要とされている方もいる可能性はありますが、20代以上の女性の方をターゲットとして配信をした方がマーケティングとしての効率は良いと考えられます。
このように、欲しい情報を欲しいユーザーに届けやすいのがメルマガの強みでもあります。
セグメント配信をうまく使い、既に購入されたユーザーの方とまだ購入されたことがないユーザーへ配信する内容を分けたり、情報を必要としているユーザーへ的確に届けられる、というのがECサイトのメルマガのメリットでもあるのです。
メルマガをうまく活用してECの売上アップ!
ECサイトにおけるメルマガ、まだまだ活用の余地があるのはお分かりいただけましたでしょうか?
次回は実際にどんなメルマガがあるのか、どんなメルマガが効果的か、実際に配信する内容についてご紹介したいと思います。
低コストで始められるECのメルマガですが、実際日々の業務が忙しくて、人員が足りなくて……となかなか手を掛けられない現状を抱えている運営担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
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