ECサイト利用者のメリットといえば、「いつでも、どこでも利用できる」ということ。
総務省によると、2017年の時点で世帯におけるスマートフォンの保有率は75.1％になり、パソコンの保有率を上回っています。
総務省『情報通信機器の保有状況』平成30年版
ユーザーがより手軽にECサイトを利用できるようになったこともあり、実店舗での販売よりECサイトの方が便利で使いやすく感じられる部分も増えているといえるでしょう。
だからこそ、ECサイトを運営する側は、常によりよい環境を提供するため整備を心掛けることが必要です。実際の店舗でも、掃除が行き届いていなかったり商品がどこにあるか分からなかったりすると、お客様はすぐにお店を離れていってしまうでしょう。
しかし、日々の業務で多忙な中で最適なECサイト運営のためのメンテナンスを欠かさず行うことは、なかなか難しいですよね。
そんな時役に立つのが「ECサイト運営代行」です。
ECサイト運営代行にECサイトの運営を依頼するメリットは、ただ日々の大変な業務を任せておくだけではないのです。
目次
自社に合ったECサイトの運営方法を選ぶ
ECサイトの運営には、留意すべき点がいくつもあります。
ECサイトさえあればそれだけで商品が購入されるというわけではない、というのは実店舗と同じです。ネットショップの存在を知ってもらうために宣伝をし、商品を見やすいようにECサイトの整備をしなければなりません。また、競合他社に勝つために商品説明やページから離脱させないためのコンテンツが必要です。
そしてきちんと売上を立てないと、ECサイト運営している意味がなくなってしまいます。
ECサイト（ネットショップ）には大きくわけて種類が2つあります。
ショッピングモールへ出店または出品する方法と、自社サイトでの運営です。
ショッピングモールはAmazonや楽天などのサイトの中でショップを展開したり商品を出品したりするものです。こうした大手モールは知名度が高く、PRにそれほどコストをかけなくてもそれなりに集客が可能です。また、独自にサイトを制作する手間も省けるので出店しやすいといえるでしょう。
ただし、決められた機能の中でカスタマイズして運営することになるので自由度は低く、手数料や月額のランニングコストも発生します。
自社サイトでの運営は専用サイトを立ち上げる必要があります。そのために必要な手順や必要な知識は多くなりますが、PR方法や戦略など、自分たちで作り上げ試行錯誤しながら軌道に乗せて運営を進めていく過程は、最終的に財産になっていくでしょう。
ECサイトを新規で立ち上げる方法についてはこちらに詳しい記事があります。
ネットショップ開業のための基礎知識。立ち上げに必要な準備やポイント、カートシステムは？
ECサイト運営で必要になる業務のポイントとは
ECサイトの業務は大きく分けて、フロント業務とバックエンド業務の2種類があります。
ECサイト運営のフロント業務は、表舞台を「目に見える形で支える」
ECサイト運営のフロント業務は主に、以下のような内容です。
- キャンペーンや販売促進企画
- 集客施策などのマーケティング
- サイトの制作、改善
- 商品の仕入れ
ECサイトのフロント業務の内容は、商品の販売に大きく関わる部分です。
「売ること」に直結しており、ECサイトの管理や広告の出稿・管理、販売施策などのマーケティング業務全般まで多岐に渡ります。
世間にECサイトの存在を知られていなければ、集客はできません。そのためにwebマーケティングで認知を高める必要があります。
お客様に訪れてもらうことが、ECサイト運営の成長の第一歩となるのです。もちろん、足を運んでもらったとしても買いたいものがなければお客様は去って行ってしまうでしょう。そうならないよう、人気アイテムや独自のグッズなど、目玉となる商品の開発や仕入れも重要です。流行を考慮することも必要ですが、時流に流されず継続的に売上を立てられる商品を企画することも大切です。
また、良い商品があってもECサイトの構成が良くないとお客様が商品の良さに気付かず、せっかくの商品の良さを生かせません。ECサイト自体は方法によっては手軽に、また安価に作ることもできますが、ECサイト内が巡りやすく商品を探しやすく、また買い物がしやすい構造になるように設計することが重要です。
さらにもうひとつ大切なことがあります。
せっかくの人気商品も在庫が切れてしまっていれば、大きな機会損失です。売れ行きを予測しながら、お客様が購入できない状況が続かないように在庫を用意しておきましょう。
ECサイト運営で必要になる業務の別の側面は
ECサイト運営のバックエンド業務は、表舞台を「裏からサポートする」
ECサイト運営のバックエンド業務とは、商品登録や在庫管理に関する業務です。おおまかに以下のような内容です。
- オーダー管理
- 在庫管理
- 出荷・配送
- 返品対応を含めたアフターフォロー
このほかに商品情報の登録やサイトのシステム管理、売上・経費の管理など、ECサイト運営のフロント業務と同じく幅広い内容です。
商品の管理に関する業務はECサイトの要であり、充実した情報提供と定期的な更新作業が不可欠です。
商品情報の登録は、その商品の販売に必要なデータと共に、お店を訪れたお客様がその商品を「欲しい」と思わせるようなデータを登録します。
写真もさまざまな角度で見られるとよりイメージをしてもらいやすく、購入後に「思ったものとちがった」というクレームになる危険性を減らすこともできます。
「どうしたら売れるか」という観点で見れば、個性的な企画や自社商品の開発、キャンペーンの展開など、フロント業務と同じく多彩なアプローチが考えられるでしょう。 そして実際にオーダーが入れば、ECサイトの好印象を生むためにスピーディかつ正確な対応が必要です。 配達が完了したらメールなどで商品使用後の感想や配送時の不満点についてなどを尋ね、アフターケアを欠かさないこともリピーターの獲得には有効です。その他、システム管理や売上管理などでお客様対応だけではなく、社内的にも根幹となる業務を担うことになってきます。
このように、ECサイトを運営する立場はお客様や社内のためにさまざまな方向を向いて、そのすべてに快適な効率的な環境を実現できるように取り組むことが求められます。 ECサイトは売上を上げることが大きな目的のひとつ。担当者だけではなく、会社全体で戦略を立て、商品の充実や購買数のアップ、そしてECサイトの改良に努めていきましょう。
ECサイト運営代行って？ECサイト運営代行を依頼するメリット・デメリット
ECサイトの管理・運営の業務を、少ない担当者や社内のメンバーのみでこなしていくのは結構大変です。
知識や経験のある担当者がいればいいのですが、そうでない場合は「運営代行」が助けとなってくれます。
ECサイトの運営代行は、多種多様にあるネットショップの業務を、文字通り代わりに行ってくれるサービスです。ECサイトのことをよく知る外部スタッフに運営を依頼することで起きるメリットもありますが、店舗様の事情やサイトの運営状況によってはデメリットが発生する場合もあります。
ECサイト運営代行を依頼するメリット・デメリットを確認していきましょう。
ECサイト運営代行のメリット
ECサイト運営代行の一番のメリットは、自社で行う作業量の軽減です。
日々のタスクが減るだけではなく、知識のあるスタッフがいないと対応が難しいような業務を運営代行に委託することができ、空いた時間で他の業務をこなすことができるため、運営の幅が広がります。
また、ネットショップの規模や業務の幅が広がってもスタッフを増やすことなく対応ができますので、コストの削減にも有効です。
ECサイト運営代行のデメリット
ECサイト運営代行は「外部にECの運営業務を委託する」ということです。一部の業務を委託するだけでも、内容によっては運営のノウハウが蓄積しにくい面もあります。また、作業プロセスのコマかい部分が見えづらいこともあるかもしれません。
ただし、自社だけでは手に余る作業量をこなせ、専門家ならではのサポートを受けることもできます。コスト削減や効率化の点を考慮しつつ運営代行を検討してみることは、ECサイトの管理・運営における大きな対策のひとつと言えます。
ECサイト運営代行でECサイト運営を代行してもらうメリットを得る（まとめ）
ECサイトの運営は、実際の店舗とは違って見えるかもしれません。
ですが、実店舗と同じように直接お客様と向かい合う気持ちで取り組むことが「ユーザーファースト」をかなえる秘訣です。
すでにECサイトを持っている店舗様はお分かりだと思いますが、オンラインとはいえ、その場にお客様がいるように接し反応をし、実際の店舗と同じようなやり取りをしているでしょう。
実際にお客様と関わる業務以外の部分をECサイト運営の業務をECサイト運営代行に委託することは、任せ方次第では必要な業務を「とりあえずこなす」から、「適切にこなす」レベルに変えていくことにもつながります。また、業務の一部が手を離れることで社内にも精神的な余裕ができ、新たな戦略や規格が生まれ売上アップにつながることもあるでしょう。
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